接触操作型入力装置事件

アップルの携帯型デジタル音楽プレイヤーである『iPod』は広く知られたデバイスですが、それと同時にiPodのリング状の操作パネル(クイックホイール)も広く知られています。

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このiPodの操作パネルについての特許権は、平成10年1月6日に原出願がなされ、平成18年9月15日に設定の登録がされました(特許第3852854号)。

特許の権利範囲は以下のようになっています。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リング状である軌跡上に連続してタッチ位置検出センサーが配置されたタッチ位置検知手段と、
接点のオンまたはオフを行うプッシュスイッチ手段と
を有し、
前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡に沿って、前記プッシュスイッチ手段が配置され、かつ、
前記タッチ位置検知手段におけるタッチ位置検出センサーが連続して配置される前記軌跡上における押下により、前記プッシュスイッチ手段の接点のオンまたはオフが行われる
ことを特徴とする接触操作型入力装置。

【請求項2】
請求項1記載の接触操作型入力装置であって、前記プッシュスイッチが4つであることを特徴とする接触操作型入力装置。

【請求項3】
請求項1または請求項2記載の接触操作型入力装置を用いた小型携帯装置。

この特許権に基づき、iPodの輸入差し止めの申し立てがなされ、これに対し、アップルに侵害がないことを確認するための提訴がなされました。さらにこれに反訴するかたちでアップルに対して100億円の損害賠償請求がなされました。

平成25年9月26日、東京地方裁判所はアップルの特許権侵害を認め、約3億3600万円の支払いを命じました(平成19年(ワ)第2525号、第6312号)。判決では、最終的に、「本件各発明の技術が原告各製品に対して寄与する程度は大きくない」と判断されました。

平成26年4月24日、二審の知的財産高等裁判所もアップルの特許権侵害を認めましたが、損害賠償額は変わらずです(平成25年(ネ)第10086号)。

今後、最高裁判所はどのような判断を下すのでしょうか。