INPITのタイムスタンプ保管サービス

工業所有権情報・研修館(INPIT)は、経済産業省所管の独立行政法人であり、特許公報等の閲覧サービスを提供する機関です。

「INPIT」は「インピット」と読みます。

このINPITが、2017年3月からタイムスタンプ保管サービスを開始します。なお、このブログの公開日では、未だスタートしてないようです。

(参考)
INPITウェブサイト
タイムスタンプ保管サービスについて
http://www.inpit.go.jp/katsuyo/tradesecret/ts.html
(別ウィンドウが開きます。)

まず、電子文書の日付を確保する手段としては、電子公証制度とタイムスタンプとがあります。

電子公証制度は、電子公証事務を行う公証人が電子文書の認証と日付情報の付与を行う制度であり、公証人のうち法務大臣によって特に指定された「指定公証人」で対応してくれます。

一方、タイムスタンプは、民間業者が電子文書に日付(時刻)を付すサービスです。時刻認証業務認定事業者(TSA)は、デジタル署名を使用する方式が5者、アーカイビング方式が1者、認定されています。

(参考)
タイムビジネス認定センターウェブサイト
認定事業者一覧
http://www.dekyo.or.jp/tb/list/index.html
(別ウィンドウが開きます。)

タイムスタンプ自体は既に知られたサービスです。

INPITはそのタイムスタンプのコピーを預かり、保管システムで預かった期間を証明する預入証明書をタイムスタンプに付けて、利用者の求めに応じて提供するという事業を行います。

タイムスタンプの発行サービス自体は上記の事業者によって有料ですが、INPITの保管サービスは無料です。

概要は以下のようになっているようです。
・利用時間は平日の8時~19時。
・保管期間は10年。延長も可能。
・保管中のタイムスタンプは何度でもダウンロード可能。
・タイムスタンプの検索可能
・タイムスタンプに関するメモを付けることができる
・複数のタイムスタンプをまとめて預け入れ可能
・アカウント間でタイムスタンプの移管が可能
など。

タイムスタンプの改ざん防止、長期間の安定的なバックアップ、係争時の「日付」の立証負担の軽減などが期待できるということです。

(3/24追記)
3月27日からログイン・アカウント作成が可能になることが発表されました。
経済産業省ウェブサイト
「タイムスタンプ保管サービス」の提供を開始します~電子文書の存在証明の「鍵」をお預かりします~
http://www.meti.go.jp/press/2016/03/20170324001/20170324001.html
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ログイン・アカウント作成ページ
https://www.tss.inpit.go.jp/web/tssa01/sctssz990101
注;3月27日からアクセス可能になります。
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登録証

特許権、実用新案権、意匠権、商標権の設定の登録があったときは、特許庁から登録証(特許の場合は特許証)が送られてきます。

(参考)
特許庁ウェブサイト
特許証の見本
https://www.jpo.go.jp/tetuzuki/touroku/pdf/genbo_mihon/tourokusyou_p.pdf
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賞状のような1枚の書面です。

菊の紋から始まり、「特許証」と書かれ、登録番号、発明の名称、特許権者、発明者、出願番号、出願日、登録日が記され、最後に特許庁長官の名前が記載されています。

登録証に記載される内容は、実用新案、意匠、商標によって多少異なります。

この書面が権利の効力を示すわけではありません。

つまり、登録証がなければ権利者であることを主張することができない、というわけではありません。

当然、特許証を譲渡したからといって、特許権を譲渡したことにもなりません。

登録証の交付は、半ば歴史的なものであり、半ば名誉を表示するためのものに過ぎないです。

しかし、登録証をビジネスにどう生かすかは別問題です。使い方によっては、大きなお金が動くことある・・・かもしれません。

ちなみに、「特許証を汚した!!」「特許証を無くした!!」という事態になっても、再交付してもらえます。

特許の場合、特許庁に「特許証再交付請求書」を提出します。

ただし、印紙代4,600円が掛かりますのでご注意下さい。

(参考)
特許庁ウェブサイト
登録の実務Q&A No.18
https://www.jpo.go.jp/tetuzuki/touroku/jitumu_qa.htm#anchor1q18
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商標権の取得前にできること

ピコ太郎さんの「PPAP」が他人によって商標登録出願されたというニュースが盛んに流れています。

なので、今更ながら、他人が出願できるのか、登録されるのか、といった内容は他の方の解説に任せ、ここでは別のことに食いついてみようと思います。

その別のこととは、出願人が音楽会社に「警告を行った」という点です。

そもそも論ですが、権利を持っていない状態で警告ができるのか??

警告自体はどうぞご自由に気の済むまで、限度を越えたら返り討ちにされるかもしれませんが、といったところです。何に基づいて警告を発するかはその人の自由です。

では、産業財産権の世界では、「警告」とは何でしょうか。

特許法や商標法では「警告」という言葉が登場する制度があります。

その制度が「金銭的請求権」(特許の場合は「補償金請求権」)です。

商標の世界では、出願から権利取得までの間に商標に化体した業務上の信用が害されたら出願人の業務上の信用を補塡するために金銭的請求権を認めています。

特許の世界では、出願後1年半経過すると発明の内容が公開され、誰でも実施可能になるので、第三者に自分の発明を実施された場合に出願人の損失を塡補するために補償金請求権を認めましょう、というわけです。

出願人は、未だ権利を取得していない状態でも上記の制度を利用して第三者に「警告」することができます。

そして、一定の要件を満たせば、相手方から金銭の支払いを受けることができます。ただし、金銭的請求権は商標の設定登録後に請求可能ですので、商標権を取得できなかった場合はもちろん請求はできません。

「一定の要件を満たせば」とありますが、ここ大事です。テストに出ます(笑)。

商標の金銭的請求権が認められるためには、大まかに次の要件を満たす必要があります。
(1)出願後、出願の内容を記載した書面を提示して警告をしたこと
(2)警告を受けた者が警告後商標権の設定登録の前に指定商品等について商標を使用したこと
(3)警告を受けた者の商標の使用により出願人に業務上の損失が発生したこと

「PPAP」の件では、(3)の「業務上の損失」が発生していないことが明らかですので、仮に出願人が「PPAP」について商標権を取得したとしても、金銭的請求権は発生しないでしょう。

なので、金銭的請求権の要件の観点からは、出願人の行動は意味がない、と見えます。まあ、出願人本人は金銭を受け取る算段を何か考えているのでしょうけど。

ということで、出願人が権利取得までの間に損失が発生する事態が生じても、泣き寝入りせずにその損失を取り戻せる制度が備わっていますよ、ということです。

逆に、警告を受けたとしても、その警告が正当なものであるのかをしっかり精査すれば怖くないですよ、ということです。

制度としては、正当な権利あっての「警告」です。

(参考その1)
商願2016-108551(出願日2016/10/05) 出願人:ベストライセンス株式会社
商願2016-112676(出願日2016/10/14) 出願人:エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社
商願2016-128344(出願日2016/11/15) 出願人:ベストライセンス株式会社
商願2016-134012(出願日2016/11/28)出願人:ベストライセンス株式会社

(参考その2)
自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意)
特許庁ウェブサイト
https://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_shouhyou/shutsugan/tanin_shutsugan.htm

 


今シーズン最強寒波襲来!

先週末、東海地方のみならず、日本全国で雪による被害が発生しました。

14日(土)のお昼頃の笹島交差点
20170117_1

16日(月)の朝の笹島交差点
20170117_2

毎年、必ず1回は雪が降ります。

ですので、「今年も来たか!」という週末でした。


春財布2017

皆様、今年もどうぞよろしくお願いします。

昨年は多くの皆様に支えて頂き、一年間を無事に過ごすことができました。
皆様、本当にありがとうございました。

そこで、今年は昨年と同じお財布を使用するつもりでおりましたが、お世話になった皆様のアドバイスもあり、恒例の春財布を購入しました。
そして、今日は寅の日ということで、今日からその春財布を使い始めました。

こんな感じです。

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昨年は、弊事務所にも素敵な仲間が加わり、とても良い一年になりましたので、同じメーカーで同じようなモデルを選びました。
今年も良い一年にしたいと思っております。
今年もご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いします。

 

さて、今年は、もう一つご報告があります。
実は、4~5年ぐらい前から、Yellow君の勧めで、500円玉貯金を始めておりまして、ついに昨年末に一杯になりました。

こんな感じです。

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約1500日で、約200枚貯めたことになります。一週間に1枚ぐらいのペースです。

そこで、今年からまた新しく500円玉貯金を始めました。
現時点で3枚貯まっています。昨年迄よりも早いペースです。

2017年も皆さんにとって良い一年になることをお祈り申し上げます。


年末年始の営業について

本年も御愛顧ありがとうございました。

かいせい特許事務所は、2016年12月28日(水)から2017年1月5日(木)まで、1月8日(日)から9日(月)までの期間、休業させて頂きます。

1月6日(金)、7日(土)は営業しております。

来年もよろしくお願い致します。


イルミネーション

名古屋駅周辺は既にクリスマスモードです。
20161202

ところで、電飾を飾り付けるための骨組み体が意匠登録されていますので2つご紹介します。

意匠登録1433029(斜視図と使用例の一つ)
20161202_1433029_120161202_1433029_6

意匠登録1409786(斜視図と使用例の一つ)
20161202_1409786_120161202_1409786_6

2件とも意匠権者:三景電機株式会社
(画像は全て特許情報プラットフォームより引用)

今年も師走になりました。これから寒さが厳しくなっていきますが、皆さま、お体に気を付けてください。


家紋の商標その2

前回の記事では家紋の商標について書きましたが、家紋あるいは家紋によく似たものが多数登録されているとはつゆしらず・・・そこで家紋によく似た商標を調べてみました。

家紋をモチーフにした商標はたくさんありますので、ごく一部をご紹介します。
(画像は全て特許情報プラットフォームより引用)

~~葵系~~
20161118_1_5547306(登録5547306,登録5588846,登録566995)
権利者:公益財団法人徳川ミュージアム

前回の記事の異議申立人(異議申立2016-900059)です。前回記事の商標とよく似ています。

出願継続中の商標(商願2015-073258,商願2015-095364,商願2016-028039)もあります。

~~桐系~~
20161118_2_5158364(登録5158364,登録5270491)
権利者:国立大学法人 筑波大学

20161118_3_2016-090111(商願2016-090111)
出願人:日本土地家屋調査士会連合会

20161118_4_1448043(登録1448043)
日本弁理士会も商標権を取得していました。

~~笹系~~
20161118_5_4178031(登録4178031,登録0844071)
権利者:株式会社竺仙

~~桃系~~
20161118_6_4898590(登録4898590)
権利者:株式会社桃太郎

~~枡系~~
20161118_7_3262166(登録3262166)
権利者:三井生命保険株式会社

~~瓜系~~
20161118_8_3170357(登録3170357)
権利者:有限会社元祖大村角ずしやまと
織田瓜に似ています。

~~六文銭系~~
20161118_9_5816475(登録5816475)
権利者:全国農業協同組合連合会
真田六文銭に似ています。

自分の家の家紋が「丸に違い鷹の羽」ですので、その家紋の商標があるかも調べてみました。
20161118_10_5764987(登録5764987)
権利者:有限会社吾作
家紋そのものではなく、文字と家紋との結合商標がありました。

以上のように、家紋に関する商標はたくさん出願・登録されています。

家紋によく似た商標を調べていて思ったことは、家紋そのものを主体とした構成では多少の変更があっても類似と判断される可能性が高い、ということです。

ですので、家紋あるいは家紋によく似た商標を取得したければ、いち早く出願し、権利化し、維持することが大事です。


家紋の商標

先日、水戸徳川家の家紋に似た商標が登録され、この商標登録に対して登録異議の申立てがされている、というインターネットニュースを読みました。

そこで、登録されたという商標を調べてみました。

商標出願番号は2015-018025、登録番号は商標登録第5810969号です。平成27年2月27日に出願され、平成27年12月4日に登録されました。
20161109
商標は確かに葵の家紋に似ています。
(画像は特許情報プラットフォームより引用)

指定商品又は指定役務は、
第21類  お守り,御札,護符
第33類  日本酒
第41類  映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,大神楽の上演,放送番組の制作,音響用又は映像用のスタジオの提供,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,楽器の貸与
に指定されています。

J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)で審査経緯を参照しますと、第4条各号、第8条1項、第4条1項11号が拒絶理由となっており、先に出願された他人の同一商標・類似商標が存在することもわかります。

商標法では、ざっくりと以下の商標は登録できないことになっています。
1.自己と他人の商品・役務(サービス)とを区別することができないもの
2.公共の機関の標章と紛らわしい等公益性に反するもの
3.他人の登録商標や周知・著名商標等と紛らわしいもの

もし、上の商標に問題があるとすれば、公益性に反するかどうかです。

しかし、家紋に公益性があるという話は聞いたことがありません。むしろ、どの家がどの紋を家紋とするかは自由に決めることができる、という話を聞いたことがあります。

あくまで個人的な印象ですが、指定商品又は指定役務を減縮する補正があったとしても、登録は維持されるのではないかと思います。異議申立ての主張は厳しいのではないかと思います。

今後、異議申立でどのような判断が下されるのか、気になるところです。

商標登録は早い者勝ちです。商標は、特許・実用新案や意匠とは異なり、登録料を納付し続ける限り、半永久的に権利を維持できます。

たとえ、本家であったとしても、他人に権利を取得される可能性は大いにあります。他人に商標を登録されたくなかったら、いち早く出願して権利化すべきなのです。

また、他人の市場への参入を阻止するためにも、権利を持つことが大事です。


メッセナゴヤ2016

本日10月26日(水)から29日(土)まで、ポートメッセナゴヤでメッセナゴヤ2016が開催されています。

このメッセナゴヤ2016に日本弁理士会東海支部も出展しています。今日はそのお手伝いに行ってきました。

あおなみ線の金城ふ頭駅からポートメッセまで多くの人が歩いて行きます。

20161026_1

日本弁理士会東海支部は、第3展示館の【3B-126】という区画にあります。正面入口から一番奥まで進んだ場所です。

開放感のあるブースです。

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弁理士が駐在し、知財に関する相談を無料で行っています。

また、一日2回、13時からと15時半からミニセミナーを開催しています。

20161026_4

本日は既に終了してしまいましたが、明日以降、ご興味のあるテーマの回に参加されてはいかがでしょうか。


商標法の標準文字制度

商標法には、「標準文字」で商標登録可能な制度があります。

「標準文字制度」とは、
「登録を求める対象としての商標が文字のみにより構成される場合において、出願人が特別の態様について権利要求をしないときは、出願人の意思表示に基づき、商標登録を受けようとする商標を願書に記載するだけで、特許庁長官があらかじめ定めた一定の文字書体(標準文字)によるものをその商標の表示態様として公表し及び登録する制度」
です。

簡単に説明しますと、商標が文字のみから構成される場合、特許庁長官があらかじめ定めた文字書体によって商標を登録する制度です。平成8年改正商標法(平成9年4月1日施行)において採用されました。

願書に商標を記載しますので、特許庁としては事務処理の効率化が図られ、出願人としては手続負担の軽減が図られる、ということで、手続き的に両者にメリットがありますよ、という制度です。

この標準文字につきまして、平成28年9月23日に、新しい標準文字が指定され、「特許庁公報(公示号9)(平成28年9月23日発行)」に掲載されました。当該指定は、平成29年1月1日から適用されます。

(参考)
特許庁ウェブサイト
商標法第5条第3項に規定する標準文字の指定について (PDF:3,607KB)
https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/files/youhyou_5_3/00.pdf
(別ウィンドウが開きます。)

出願の際には、願書に「【標準文字】」の記載が必要になります。

ただし、商標審査基準では、標準文字による出願とは認められない商標の記載例として
(イ) 図形のみの商標、図形と文字の結合商標
(ロ) 指定文字以外の文字を含む商標
(ハ) 文字数の制限30文字を超える文字数(スペースも文字数に加える。) からなる商標
(ニ) 縦書きの商標、2段以上の構成からなる商標
(ホ) ポイントの異なる文字を含む商標
(ヘ) 色彩を付した商標
(ト) 文字の一部が図形的に、又は異なる書体で記載されている商標
(チ) 花文字等特殊文字、草書体等特殊書体等で記載された商標
(リ) 上記(イ)ないし(チ)以外のものであって、記載文字が容易に特定できない商標
が挙げられていますので、注意が必要です。

標準文字を利用して出願・登録された商標は数多くありますが、その中には、

東京ディズニーランド(登録5460985)
東京ディズニーシー(登録5460986)
東京ディズニーリゾート(登録5460987)

もあります。

これらは、いずれも標準文字として平成18年(2006)7月31日に同日出願され、平成24年(2012)1月6日に同日に登録されています。

ライセンス管理を行っているDisney Enterprises, Inc.(ディズニー・エンタープライゼズ・インク)が権利者として登録されています。

また、標準文字制度を利用して登録された商標の権利範囲についても注意が必要です。

文字で商標登録されますが、商標を示した文字が全て権利範囲に含まれるとは限りません。図形の商標には権利範囲が及びません

実際に使用している文字が図形(ロゴ)としてデザインされたものであれば、まずは図形商標として商標登録を行うべきです。

図形商標の権利化によって自分の商標の使用を確保するとともに、他人の同一または類似の商標を排除できます。

さらに、標準文字制度を利用して文字だけの商標登録を行うことで、文字だけで構成された同一または類似の商標の便乗使用を排除できます。

ただし、文字だけが非類似の図形商標として使用された場合には、商標が同一または類似していない可能性があり、排除は難しいかもしれません。

標準文字制度は完全に万能ではありませんが、とりあえず文字だけで商標登録を行う場合など、メリットの方が大きい制度です。


誰が「発明者」になるのか

特許法では、発明者や共同発明者の権利は規定されていますが、「発明者」や「共同発明者」の定義は規定されていません。

一体誰が「発明者」あるいは「共同発明者」になるのでしょうか。

学説では、「発明者とは、当該発明の創作行為に現実に加担した者だけを指す」とされています。

単なる補助者、助言者、資金の提供者あるいは単に命令を下した者は、発明者とはなりません。

「共同発明」の場合は、実質上の協力の有無から共同発明者を判断します。

以下の者は共同発明者ではありません。
(例1)単なる管理者 ・・・ 部下の研究者に対して一般的管理をした者、たとえば、具体的着想を示さず単に通常のテーマを与えた者又は発明の過程において単に一般的な助言・指導を与えた者

(例2)単なる補助者 ・・・ 研究者の指示に従い、単にデータをまとめた者又は実験を行った者

(例3)単なる後援者・委託者 ・・・ 発明者に資金を提供したり、設備利用の便宜を与えることにより、発明の完成を援助した者又は委託した者

また、共同発明の場合、発明の成立過程を、
着想の提供(課題の提供又は課題解決の方向づけ)
着想の具体化
の2段階に分け、各段階について実質上の協力者の有無について次のように判断します。
(例4)提供した着想が新しい場合は、着想(提供)者は発明者になります。ただし、着想者が着想を具体化することなく、そのままこれを公表した場合は、その後、別人がこれを具体化して発明を完成させたとしても、着想者は共同発明者にはなりません。両者間には、一体的・連続的な協力関係がないからです。したがって、この場合は、公知の着想を具体化して発明を完成させた者のみが発明者になります。

(例5)新着想を具体化した者は、その具体化が当業者にとって自明程度のことに属しない限り共同発明者になります。

以上の発明者/共同発明者の認定は、社員が業務を遂行した結果完成させた発明(職務発明)についても同じです。

たとえば、
・社長自らが発明をした場合、社長は発明者になる。
・社長が社員に業務遂行の指示を出し、社員が発明した場合、社員は発明者になるが、社長は発明者にはならない。
・取引相手の担当者から発明のきっかけ(こういう製品が欲しい、など)を与えられ、自社の社員が発明した場合、自社の社員は発明者になるが、取引相手の担当者はあくまで発明のきっかけを与えただけで新規な着想も具体化も行っていないので発明者にはならない。

最後に、発明は人間個人の頭脳から生み出されるものですので、「発明者」は必ず自然人です。

会社などの法人は人間ではありませんので、発明者にはなり得ません。

 


人材を募集しています

かいせい特許事務所では、業務拡張のため人材を募集しています。

仕事内容は、特許明細書等の各種書類の作成および作成補助です。弁理士または弁理士志望者を対象としておりますが、未経験の方や新卒の方も歓迎します。

かいせい特許事務所は、自由な雰囲気で仕事ができる環境が整っています。また、場所は名古屋駅の近くですので、通勤にも便利です。

特許事務所にご興味をお持ちの方は、是非ともご応募下さい。

<応募方法>
履歴書及び職務経歴書を採用担当宛てにご郵送下さい。書類審査の後、面接の連絡を致します。

送付先:
〒450-0003
愛知県名古屋市中村区名駅南一丁目21番19号 Daiwa名駅ビル11階
特許業務法人かいせい特許事務所 採用担当宛て

ご不明な点は、メール(recruit01■kai-sei.or.jp)、お電話(052-564-7080)、またはお問い合わせフォームでお問い合わせ下さい。(■をアットマークに置き換えて下さい。)


特許庁に支払う商標に関する手数料一覧

今回は、出願人あるいは商標権者が特許庁に支払う、商標に関する手数料をご説明します(2016年4月1日現在)。

1.出願料
・商標登録出願 3,400円+(区分数×8,600円)
・防護標章登録出願又は防護標章登録に基づく権利の存続期間更新登録出願 6,800円+(区分数×17,200円)
・重複登録商標に係る商標権の存続期間の更新登録出願 12,000円

2.審判関係手数料
・審判(再審)請求 15,000円+(区分数×40,000円)
・商標(防護標章)登録異議申立 3,000円+(区分数×8,000円)
・判定請求 40,000円
・審判又は再審への当事者の参加申請 55,000円
・審判又は再審への補助参加申請 16,500円
・商標(防護標章)登録異議申立の審理への参加申請 3,300円

3.登録料
・商標登録料 区分数×28,200円
・分納額(前期・後期支払分) 区分数×16,400円
・更新登録申請 区分数×38,800円
・分納額(前期・後期支払分) 区分数×22,600円
・商標権の分割申請 30,000円
・防護標章登録料 区分数×28,200円
・防護標章更新登録料 区分数×33,400円

分割申請の30,000円は変化しませんでしたが、その他の登録料は改正前に比べて総じて安くなりました。

例えば、
商標登録料は、(区分数×37,600円)→(区分数×28,200円)
更新登録申請は、(区分数×48,500円)→(区分数×38,800円)
です。

以前よりも商標権の維持費が安くなりました。

(注意;上記の料金は特許庁に支払う手数料です。特許事務所へのご依頼の際には別途費用が掛かります。)