音楽的要素のみからなる音商標の登録

平成29年10月2日現在、音商標は172件の登録がありますが、そのほとんどが歌詞付きの音商標です。

例えば、
20171006_5969114(登録第5969114号)
20171006_5938552(登録第5938552号)
などです。(画像は特許情報プラットフォームより引用)

音商標は特許庁のJ-PlatPatで商標公報を開くと再生できます。

先日、特許庁から「音楽的要素のみからなる音商標について初の登録を行いました」なる情報が発表されました。

(参考)
特許庁ウェブサイト
https://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/otoshouhyou-hatsutouroku.htm

音楽的要素とは、メロディー、ハーモニー、リズム又はテンポ、音色等をいう、とあります。

つまり、音楽的要素のみからなる音商標とは、歌詞等が付いていない音のみで構成された商標です。

音楽的要素のみからなる音商標として、大幸薬品株式会社、インテル・コーポレーション、BMWの3件の商標が登録されました。

これらは、CM等で流れている音です。CMで音を流す行為や店舗で音を流す行為は、商標の使用の一形態です。

音の商標の出願が可能になってから2年半経っています。歌詞付きの音の商標は登録されてきたものの、歌詞なしの音の商標の審査が続いていたということは、特許庁は歌詞無しの音の商標は歌詞付きの音の商標よりも識別力が弱いと考え、慎重に審査していたからでしょうか。

音は人の生活に溶け込んでおり、繰り返し流れ、人々の意識・無意識に植え付けられていきます。特徴がある(識別力がある)音は、発音時間に関わらず、商品あるいはサービスを十分区別し得るものになると思います。

以前は、テレビや店舗等で音が流れるような状況が多かったですが、現代ではパソコンやスマートフォン等のデバイスでも頻繁に音が流れるようになりました。

そう考えますと、音商標は消費者等への浸透力が強い標識として十分機能するものと考えられます。経験上、店舗で音商標が繰り返し流れると、消費者は知らず知らずのうちに記憶してしまうものです。

音の商標が権利として認められる時代になり、音商標の重要性が今後さらに高まっていくと思われます。