aiwaブランドが復活する!

「aiwa」というブランドをご存じでしょうか。90年代にラジカセやテレビデオ等のAV機器で人気でした。

aiwaブランドを持つアイワ株式会社は2002年にソニー株式会社に吸収合併され、2008年には生産が終了したそうです。

製品は市場から消えましたが、「aiwa」の商標はソニー株式会社が保有し続けていたようです。権利は維持されているが使用されていない、いわゆる休眠商標になっていたようです。

その「aiwa」の商標権が、ソニー株式会社から「アイワ株式会社」に譲渡されました。「アイワ株式会社」は、秋田県に本社を持つ「十和田オーディオ株式会社」が新たに作った会社です。

J-PlatPatで「アイワ株式会社」の商標を検索してみますと、22件ヒットしました。

20170926_2643462(登録第2643462号)
20170926_4690144(登録第4690144号)
(画像は特許情報プラットフォームより引用)

ソニー株式会社が「aiwa」の商標権を消滅させなかった理由はわかりませんが、「aiwa」を消滅させなかったからこそ、「aiwa」が市場に戻ってくることができました。

さて、他人の商標を使いたい場合の対応策として、おおまかに、
(1)ライセンス契約(使用権の設定、移転)
(2)商標権の譲渡(権利の移転)
(3)他人の商標権を取り消して自ら出願する
があります。

下の統計にありますように、2016年では、商標権の譲渡(権利の移転)は2万件以上、ライセンス契約(使用権の設定、移転)は200件程度ありました。有償・無償の区別まではわかりません。
20170926_3
(出典:特許行政年次報告書2017年版〈統計・資料編〉)

2万件の商標権の譲渡を多いとみるか少ないとみるか、です。

比較対象を(3)としますと、2016年の取消審判は969件、平均審理期間は6.4ヶ月でした。

仮に商標を取り消すことができて、出願し直した場合、審査期間が6ヶ月程度になります。他人の商標を取り消して出願し直すと、費用と時間がかなり掛かります。

また、取消審判は、審判請求するための条件を満たす必要があり、権利者に正当な理由がある場合などは取り消すことはできません。

一方、ライセンス契約や商標権の譲渡は、交渉次第ですが、比較的短期間で合意可能です。費用に関しては交渉内容次第でしょうか。もちろん、交渉が決裂する場合もあるかと思います。

他人の商標権を取り消すよりは、権利の移転のほうが商標権の流通性が断然高い、ということです。

ブランドの再構築か、それとも新構築になるのか。今後発売される「aiwa」の製品が気になるところです。